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バター不足の原因は? [ニュース]

バターの不足が深刻化していますが、
その原因が明らかになってきました


食卓やお菓子作りに欠かせないバター

このバターが、今、全国的に品薄になり、
各地のスーパーでは相次いでバターが姿を消していく
現象が起きています・・

 【関連記事】はこちら→ バター不足、いつまで続く?






■ バター不足の原因は?

 まず、全国の生産量の半分以上を占める北海道で、
 昨年度から生産量が減少しているためです

 これまでは順調に生産量を伸ばし続けてきた
 酪農王国・北海道でなぜ減っているのでしょうか?

 背景には、酪農が直面している構造的な問題がありました

 北海道の酪農家は後継者不足などで離農が進み、
 年間およそ200戸のペースで減ってきました

 その一方で、酪農家の1戸当たりの牛の頭数はほぼ一貫して増加
 を続け、離農による生産減少を補ってきました

 酪農家の大規模化が進んだ結果、北海道の牛乳の生産量も
 増加を続けてきた形です

 ところが、おととしからの3年、1戸当たりの牛の頭数が
 横ばいとなっていて、昨年度の生産量も384万トンと
 前の年度に比べて2.1%減りました

 
 大規模化が頭打ちとなったことが、
 牛乳生産量の減少を引き起こしていたのです



■ バターの製造は二の次・・?

 こちらの記事でも書いていますが、

 バターは不足しているのに牛乳はいつも通りの
 品揃え・・というのはなぜなのでしょうか?

 国内で牛から採れた『生乳』はまず、牛乳を最優先として
 加工されます

 なぜ牛乳が最優先かというと、

 ・牛乳は保存ができない
 
 ・つまり輸入もできない

 ためです

 まずは牛乳第一で生産、残りがバターとなってしまうため、
 牛の数は減っているので、バターにまわすだけの生乳が
 十分に確保できない、と言う現状です

 

■ 酪農家の経営が・・

 とある北海道の酪農家では・・

 酪農家の施設を動かすための電気代は、
 相次ぐ電気料金の値上げで2割上昇
 
 また、牛を増やしたことで従業員が必要となり、
 人で不足から人材を確保するために給料を上げ、
 人件費は900万円増加しました

 さらに輸入の穀物飼料の価格が上昇して、今年は
 エサ代が3億円に上り、経営を圧迫しています
 

 規模を拡大するとある程度まではコスト削減効果が
 現れますが、牛の数が80頭を超えるまで大きくなると、
 むしろエサ代や人件費などのコストの上昇が削減効果を
 上回ってしまうのです

 その結果、酪農離れも加速していると考えられます

 
 今では、エサのコスト削減の取り組みも始まり、
 価格の高い穀物に代わって、栄養価が高く
 冬でも強く早く育つ新種の牧草があり、期待できそうです! 



■バターの関税300%をなんとか・・

 国内での生産が困難になるのであれば、
 さらなる輸入を増加もありえます

 バターは、国内の生産者を保護するため、
 輸入する際に300%の関税をかけています

 毎年一定量に限っては、比較的低い関税で
 輸入することになっていますが、政府は不足を解消するため、
 これに加えて、今年度2度にわたってバターの追加輸入を
 決めるという異例の対応を行いました

 足りない分を輸入で埋めるためにずいぶん大変な
 手続きをしているということです


 TPP=環太平洋パートナーシップ協定を巡る交渉で、
 乳製品の関税の取り扱いも議論され、

 「乳製品が足りないなら、関税を下げて輸入しやすくしたほうが
  消費者の利益になる」

 という意見が出てくるかもしれません


 また、消費者も自らできる手段として
 牛乳や生クリームから手作りのバターを作ってみたり、
 マーガリンを取り入れるのも良いかもしれません

 【関連記事】→ バター不足、いつまで続く?





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